『Sandy Hole』
2026年4月25日(土)~5月24日(日)

オープニングレプション 4月24日(金)18:00 〜
5月24日(日)18:00 〜
定休日 水・木



©︎Fumiaki Akahane 2025

CAVE-AYUMI GALLERY では、2026 年 4 ⽉ 25 ⽇(⼟)より、赤羽史亮の個展「Sandy Hole」を開催いたします。本展では、昨年のメキシコ滞在で制作された作品を主に、帰国後に制作された新作もあわせて展示いたします。ぜひご高覧ください。


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本展は、赤羽史亮が 2024 年に Kato Izumi Prize(加藤泉賞)を受賞し、2025 年にメキシコ・プエルト・エスコンディードのアーティスト・イン・レジデンス Casa Wabi にて 6 週間にわたり滞在制作を行った新作と、帰国後に制作された新作を展示いたします。

これまで赤羽は、⼟や菌類、微生物などの有機的な世界をモチーフに、人間と自然、生命の循環をテーマに制作を続けてきました。絵画の中には、生殖口のような構造や生命体の内部を思わせるイメージが繰り返し現れ、近年では絵の具のみならず、砂や蜜蝋、麻繊維などの素材を取り入れ、立体性を伴ったダイナミックなアプローチを展開しています。

赤羽は長野県を拠点に制作活動を行っていますが、今回の滞在先は太平洋に面した海辺の⼟地であり、赤羽にとって初めての海外での長期滞在となりました。山に囲まれた⽇常の環境とは大きく異なる風景や気候、時間の流れの中で過ごした経験は、制作に新たな視点と強い意欲をもたらしました。

「Sandy Hole」というタイトルは「砂にまみれた穴」を意味しています。プエルト・エスコンディードは、風に運ばれた砂が道路や建物の隙間に入り込み、町全体が砂に覆われているような風景が広がっていたと赤羽は言います。砂は滞在中の制作で多用された素材であり、ゆっくりと増殖し移動していく存在として、これまでの作品に見られる胞子のイメージとも響きあいます。穴は、もう一つの世界につながる入り口であり、メキシコでの変化や、国境や生と死の境界を示すイメージとして作品に現れています。

また、滞在中には地元のコミュニティへ向け「Eating the spirits」と題したワークショップを行い、参加者と現地の野菜や果物を使って小さな精霊のオブジェを制作しました。地域の食材を用いたオブジェを媒介として、参加者が自然への想像力や、地域の信仰の記憶、自然と人間の関係についての物語を共有しました。現地での⽇々の様子もスライド映像としてご覧いただけます。

レジデンスでの制作は、完成された作品を生み出すことだけを目的とするものではありません。新たな環境の中で、限られた素材や⼟地の条件と向き合いながら、その場所から何を生み出すことができるのを探るプロセスそのものに重要な意味があります。そこで生まれるものは、通常のアトリエで制作される作品とは異なり、ゆるやかに形になっていく途中の存在であり、思考や経験が重なりながら変化していくものかもしれません。

本展では、メキシコでの滞在制作を通して生まれた作品や記録を通じて、赤羽史亮の今後の制作へとつながっていくエレメンツをご覧いただけます。新たな環境の中で育まれた視点や試みを、ぜひご高覧ください。

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作家ステイトメント

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赤羽史亮
1984 年長野県生まれ、在住。武蔵野美術大学造形学部油絵学科を 2008 年に卒業。近年の主な個展に「生と循環 - Life and Circulation」、アンフォルメル中川村美術館(2024)、「Soil Psychedelia」、CAVE-AYUMI GALLERY(2023)、「Soils and Survivors」、諏訪市美術館(2023)、「Rotten Symphony」CAVE-AYUMI GALLERY(2022)、グループ展に 「ACT Vol.8『地について』TOKAS本郷(2026)、「VOCA 展 2023 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─」上野の森美術館(2023)など。


CASA WABI

Fundación Casa Wabi は、現代アートと地域コミュニティの交流を促進する非営利財団であり、本拠地は、メキシコ・プエルト・エスコンディードにあります。山と海に囲まれたこの施設は、建築家・安藤忠雄の設計により、メキシコ人アーティストのボスコ・ソディの構想のもとに建設されました。敷地内には、多様な制作・交流スペースが備えられており、アーティストが創作に集中し、他のクリエイターと交流できる理想的な環境が整っています。(公式サイトより)